導入事例

2026.2.26

チームで導き出した出荷工程の「最適解」。複数候補の中からPaLSを選定した理由とは?富山常備薬様と取り組んだ「駆け込み寺」事例

「リョウシンJV錠」や「キミエホワイト」で知られる株式会社 富山常備薬は、商品の開発からマーケティングまでを自社で行う医薬品の通信販売会社です。商品一つひとつに強い想いを持って、「お客様にご満足いただける商品をお届けするにはどうすべきなのか」を本質的課題として考え続けています。

・どのような商品がお客様にお役立ていただけるのか
・どのような情報がお客様に有益なのか
・どのようなサービスがお客様にお喜びいただけるのか
を常にお客様の立場に立って考え日々取り組んでいる富山常備薬。

商品の到着を心待ちにしているお客さまに、迅速かつ正確に商品をお届けできるよう、受注から発送、そしてその後のフォローまでを、一貫して社内のチームが責任を持って行っています。

迅速かつ正確な物流を実現するため実施されているお取り組みについて、株式会社 富山常備薬 物流部の栗本 祐希様と大牧 五空様へ当社営業担当の藤巻がインタビューいたしました。


[第1章]人員を増やしても解消できなかった問題

藤巻:まずはPaLS導入検討の背景をお聞かせください。
導入を検討する前、貴社ではどのような課題を抱えていたのでしょうか?

株式会社富山常備薬  物流部マネージャー
栗本 祐希様


栗本様:はい。当社はOTC医薬品を中心とした通販事業を展開しており、出荷件数は前年同月比で二桁成長が続く月が増えるなど、継続的に成長していました。

全国的に業界や業種を問わず人手不足が進む中、地域的にも採用環境は厳しく、倉庫で働くスタッフさんの確保が常に課題でした。

そのため当初から、「人員を増やすことで吸収するのではなく、出荷工程そのものをどう設計し直すか」という観点で社内検討会を立ち上げました。

特に封函と送り状の貼付けという2つの工程は作業者の習熟度に左右されやすく、自動化の効果が出やすい工程であるため、将来の出荷増に備え、出来る限り早めに手を打つ必要がありました。


藤巻:最初に検討されたのは弊社の[PaLS(パルス)]だったのでしょうか?
それとも他社さんのソリューションだったのでしょうか?


栗本様:そうですね。最初から[PaLS]ありきで検討していたわけではありません。
初期の段階では、出荷量の想定や工程分解を行い、「どこを自動化すべきか」「人が担うべき工程はどこか」といった自社の現場が抱えている課題の全体像の把握と整理から着手しました。

その上で複数メーカーのソリューションを比較検討し、選択肢の一つとして[PaLS]について具体的な検討を進めました。


[第2章]万全のサポート体制とPaLSが持つポテンシャル

藤巻:いくつかの候補がある中で、最終的に[PaLS]を選ばれた決め手は何だったのでしょうか?


栗本様:検討段階では複数メーカーの複数機種を比較しましたが、その中で[PaLS]を選定した理由は大きく3つあります。

1点目は、当社が想定していた将来像に対して、柔軟に対応できる拡張性です。
初期の検討段階から、単一商品だけでなく、多様な箱種・サイズを前提に検討しており、その前提条件に合致していました。

2点目は、具体的な運用イメージを持った検討ができたことです。
当社が抱えている不安の解消に対して非常に協力的で、既に導入されている他社様の物流現場を複数見学させていただくことができました。
初期に描いていた工程イメージと実際の稼働を照らし合わせながら、事前に運用シミュレーションを詳細に行えた点は大きかったです。

3点目は、導入時の調整を見据えた支援体制です。
初期構想を踏まえつつ、実機テストや仕様調整を通じて「現場に合わせて作り込んでいける」と判断できたことが、最終的な決め手になりました。


藤巻:ありがとうございます。
[PaLS]に限らずですが、弊社のソリューションは予め決められた設計・仕様ではなく、設置される倉庫の環境に合わせて自由に組み替えられることを前提に作られています。

「物流業界の駆け込み寺」と自ら謳っていますので、どんなオーダーにも対応し、どんな倉庫であっても生産性を向上させられる仕組みを提案していきたいと思っています。

例えば、「出荷処理スピードが向上した」、「リードタイムを短縮できた」など、[PaLS]導入後の効果はどうだったのでしょうか?


大牧様:今回[PaLS]を導入した拠点は、お客様からいただいたご注文の6割を梱包、出荷する富山南店という物流拠点となります。
導入後は、[PaLS]ラインの稼働により、富山南店の出荷能力が従来比で約3割程度拡大し、外部委託や応援対応への依存度も低下しました。

栗本の話にございました通り、初期に想定していた「人に依存し過ぎない工程設計」が実現できた事で、繁忙期でも出荷計画を立てやすくなっています。

品質面においても、作業者の習熟度に左右されやすい封函とラベル貼付けの工程が標準化されたことで、品質のばらつきや手戻りが減り、運用の安定性が大きく向上した点も実感しています。

株式会社富山常備薬  物流部アシスタントマネージャー
大牧 五空様


藤巻封函とラベル貼付けの工程を自動化するにあたり、不安要素はあったのでしょうか?


栗本様:ありました。細かい要素は割愛しますが、大きく挙げると2つ。
1点目は、「当社の箱種や梱包形態、資材仕様に対して、機械が安定して対応できるのか」という点。
2点目は、現場が比較的アナログな作業中心だったため、「機械の操作や日々の運用を現場メンバーで回しきれるのか」という点です。


藤巻なるほど。差し支えなければ、その2つの不安要素をどのように解消したか教えていただけますか。


栗本様:「機械が安定して対応できるのか」という不安については、「PaLS側だけで合わせる」のではなく、当社側でも箱種の使い分けや作業手順の見直しなど、可能な範囲で合わせ込みを行いました。

そのうえで、御社の習志野のショールームで実機テストを何度も実施し、例外ケースも含めて事前に確認しながら不安を潰していきました。


大牧様:「機械の操作や日々の運用を現場メンバーで回しきれるのか」という2つ目の不安については、
・マニュアルの提供
・初期研修
・立ち上げ期のフォロー
・稼働後のサポート
これらを一連で丁寧に対応いただけたことで、現場でも無理なく定着させることができました。
結果として、「慣れれば回せる」状態を作れたことが大きく、今では現場主体で安定運用できています。


[第3章]「工程設計を見直す」という不変の哲学

藤巻:今後の自社倉庫における展望があれば、お聞かせください。


栗本様:今後も「人を増やして対応する」のではなく、工程設計そのものを見直すという当社の考え方に変わりはありません。
まずは現行ラインの安定稼働をさらに高め、品質と処理能力をより確実なものにしていきます。

その上で、出荷量や商材構成の変化に応じて、工程全体の最適化を段階的に進めたいと考えています。
具体的には、自動化の対象範囲を広げることで、拠点としての処理能力を底上げし、将来の増加にも無理なく対応できる体制を整えていきます。



大牧様:追加投資については、運用の成熟度や効果を見極めながら検討していきますが、[PaLS]の追加導入も選択肢の一つとして視野に入れています。
今回の導入はゴールではなく、継続改善(工程自動化)のスタート地点と捉えています。


藤巻:ありがとうございます。[PaLS]の増設はもちろんですが、それ以外にも御社の工程自動化に貢献できるソリューションがありますので、改めて提案いたします。



[第4章]タクテックの印象

藤巻:タクテックに対する印象を教えていただけますか。


栗本様:タクテック社は、導入直前だけでなく、初期の構想段階から一緒に考えていただいたパートナーという印象です。
他社様の現場見学や実機テストを通じて、構想を具体的に落とし込むプロセスを支援していただきました。
また導入後も継続的に支援・アドバイスをいただいており、現在では当社にとって重要なパートナーの一社です。


大牧様:今後も、運用変化や改善ポイントに応じて、現場目線での提案を継続して頂けることを期待しています。


藤巻:そう言って頂けて嬉しい限りです。
今後も御社のより良い現場作りのため、メーカーではなくエンジニアリング目線で提案していきます。
インタビューは以上となります。本日は貴重なお時間頂戴し、ありがとうございました。


栗本様&大牧様:どうもありがとうございました。




「富山常備薬」とは

「富山常備薬は、医薬品などを取り扱う通信販売会社です。
通信販売会社といってもドラッグストアなどで市販されている医薬品などを販売するのではなく、商品の開発からマーケティングまでを自社で行っており、製造メーカー様とパートナーシップを結び、富山常備薬独自の商品を販売しています。」

通信販売会社ですから、直接お客さまのお顔を見て商品を販売することはありません。
ですが、お客さまに安心して商品を使っていただくためには、お悩みやご相談にいつでもお答えできる窓口を充実させ、声で繋がる「かかりつけ薬局」でありたいと考えています。

商品のさらなる品質向上、お客さま対応の充実を図るとともに、商品のことだけに留まらず、健康上の不安や抱えている病気のことも「富山常備薬に相談してみたい」と思っていただける信頼関係をお客さまと築き、末長く寄り添っていただける企業を目指していきます。

https://company.toyama-jobiyaku.co.jp/