News & Column

2009.12.11

フードエンジニアリングタイムスの トップインタビューに当社の記事が掲載されました

水産タイムズ社が配信しているフードエンジニアリングタイムスの トップインタビューに当社の記事が掲載されました。

業務用食材の物流合理化を支援

(株)タクテック 代表取締役 侘美 好則氏
物流機器・システムメーカーの(株)タクテックは、ピース単位の出荷を手掛ける物流現場に向いた仕分け作業支援システム「ゲートアソートシステム(GAS)」を自社開発した。GAS導入先からは1.作業効率アップ2.誤出荷クレーム極小化――などの効果があったという評価を得ているという。
侘美好則社長は「ユーザーサイドに立った作業支援システムを提供している。業務用食材や通販商品の物流合理化を特に支援したい」と語る。侘美社長にGASの利点や作業の具体的な様子、物流業界の設備投資の動きなどについて聞いた。

――物流業界を含めて設備投資の動きが低調では。
侘美 正直に言うと、ユーザー開拓は厳しい。さりながら、当社の提案する物流機器・システムはランニングコストを下げて、作業の誤差率を抑える一方、生産性と業務の柔軟性を高める提案です。おかげさまで、ユーザーは増えています。このほど新たに、ある食品卸のセンターに当社の作業支援システム「ゲートアソートシステム(GAS)」の導入が決まりました。通販業者からも引き合いを受けています。

――「ゲートアソートシステム(GAS)」とは、どういうものか。
侘美 ピース単位の出荷を手掛けるような物流現場で、ミスを最大限抑止できる仕分け作業支援システムです。固定設備となるソータシステムとは違い、GASはユニット単位(1ユニットは3段×8列=24棚)で設置でき、レイアウトの変更、移設も簡単です。重量検品付台車(カート)による仕分けと比較しても、生産性が高く、保守性で優れています。

――作業イメージが難しい。そもそも、商品名にある「ゲート」とは何を意味する?
侘美 1ユニットに24棚があると説明しましたが、各棚にゲートがついています。つまり、1ユニットに24ゲートあるわけです。これが、それぞれ開閉します。商品をスキャンすると、納めるべき棚のゲートが開きます。そこに商品を置く。投了ボタンを押して閉じる。この繰り返しです。ゲートは常に、商品を納めるべき棚1カ所しか開かないよう制御されていますので、投入ミスを物理的に防ぐことができます。ゲート開閉はエアシリンダーで半永久的に持続します。

――ピース単位の仕分けには向きそうだ。誤差率もかなり抑えられるのではないか。
侘美 「人間は間違えるもの」を前提に仕組みを考案し、ミス防止を徹底追及した結果できた仕組みです。屋台方式の単純作業ですが、1人で20方面以上の仕分けがソータシステムと同等の誤差率で可能です。これは導入先で実証しています。また繰り返しますが、固定設備となるソータシステムと違い、GASはレイアウト変更、移設も簡単です。償却費も安くなります。さらに、商品リストを見ながらのピッキングに比べて生産性が四~五割高く、人件費を抑えることができます。

――GASは低温環境でも問題なく導入できる?
侘美 全く問題がないことは、導入実績が証明しています。GASは旧態依然とした物流現場を革新するものです。業務用食材や通販商品の仕分け現場は実態として、遅れています。この2つの現場は特に合理化し貢献したいと考えています。機器・システムを納めて終了ということではなく、現場で働く人と機器・システムの融合、現場のモチベーション向上も考えて提案先、得意先と継続的な関係を築いていく考えです。

 

(たくみ・よしのり)大卒後、椿本興業に1971(昭和46)年入社。マテハン部門で営業に長年かかわる。2007年に独立し、物流機器・システムメーカーの(株)タクテックを立ち上げた。「物流現場の革新、変革、改革に努めたい」と意気込む。兵庫県姫路市出身。1948(昭和23)年4月生まれ、61歳。神戸大経営学部卒。